ラクス(3923)

ラクスは、クラウドとIT人材派遣の2本柱。『メールディーラー』が収益柱。『楽楽精算』が急成長中。

株主優待はありません。

ラクスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

スポンサーリンク

クラウドサービスでストック収益をあげる高成長企業

事業内容

ラクスは様々なクラウドサービスとIT人材派遣の2つの事業を行っています。

売上・利益ともにクラウドサービス事業の伸びが全体を牽引しています。

ラクス 事業別売上 利益

2018年3月期 決算説明資料より抜粋

IT技術者派遣事業については売上は伸ばしているものの、セグメント利益はここ3年は伸びていない状況です。

クラウドサービス

交通費精算、経費精算システムである「楽楽精算」に注力しています。

経費や交通費の申請~承認~精算の一連のワークフローをWebブラウザ上で実現できるため、これまで紙で行っていた中小企業では、楽楽精算のクラウドサービスを導入することで、スタッフの作業時間が短縮されたり、経理部門のチェック業務や仕訳業務が効率化するといったメリットがあります。

ラクス 楽楽精算

2018年3月期 決算説明資料より抜粋

導入社数は大きく増加しており、2018年3月末時点で3,000社を超えています。

紙やエクセルで経費精算をしている中小企業は未だ7万社にのぼるとラクスでは説明しているため、まだまだ楽楽精算の拡大の余地はあるとみられています。

一方で、中小企業の中でも楽楽精算を導入するメリットが無い企業(従業員が高齢だったり、外回り営業マンの多い会社等)もあると指摘されており、ラクスが説明する通りの拡大余地ではないとコメントされています。

説明会で言われているような大規模な拡大余地はないかと思います。

引用元:鹿丸は今日

その他のクラウドサービスとしては、WEB帳票発行システム「楽楽明細」、メール共有・管理に特化したグループウェア「メールディーラー」、高速メール配信ツール「配配メール」等を提供しています。

ラクス クラウドサービス

2018年3月期 決算説明資料より抜粋

どのクラウドサービスも年率10%以上の成長を遂げています。

これらのクラウドサービスはほぼ全てがストック型の売上であるため、導入社数が増えるに従って売上・利益も右肩上がりに伸びています。

ストック型売上であるため安定的に収益を創出し続けていると評価されています。

契約社数がどんどん積み上がっており、ストック型の売り上げが右肩上がりて伸びています。

ストック型売上がほとんどなので安定的に収益を創出し続けることができるでしょう。

引用元:株式投資ブログ、企業分析、たまーにスタートアップ

IT人材派遣事業

ラクスのグループ会社であるラクスパートナーズに所属する技術者を顧客へ派遣するサービスです。

ラクスグループではインターネットを介したサービス(クラウドサービス)を多数提供しているため、その分野の技術者を多く抱えており、その人材を活かす事業となっています。

開発環境はJava、PHP、PerlなどのWeb系に特化しており、Linux、Unix、Windowsなど複数OSに対応できるとしています。

未経験エンジニアを育成して、一人前のエンジニアとして派遣するというモデルであるようで、技術者派遣を事業としてメインでやっている訳ではなく、その中から優秀なエンジニアを選抜してラクス自体で採用するためではないか、とも言われています。

これは実際優秀なエンジニアが来たら自社で採用するためにやってるんですかね。

引用元:株式投資ブログ、企業分析、たまーにスタートアップ

M&Aでブレインメールを連結

上場以来、無借金かつキャッシュが溢れている状況でしたが、2018年になって初のM&Aを実施しました。

クラウド型メール配信サービス「ブレインメール」を提供するブレインメール社を約15億円で買収し、連結子会社化しました。

ブレインメールは、ラクスの提供する「配配メール」の競合サービスであるため、これを飲み込んだことで、このサービス分野のシェア拡大となりました。

他のサービス企業を買収して成長率を維持していくのは、良いお金の使い方であると評価されています。

既存事業で稼いだお金をセールスマーケティングだけではなく他のサービス企業を買収して成長率を維持していくこのお金の使い方はもうすごくいいと思います。

引用元:株式投資ブログ、企業分析、たまーにスタートアップ

PER100倍超を支える高成長続くか?

ラクスはPER100倍超の高評価で時価総額1,000億円まで駆け上がっています。

それを支えるだけの高成長期待があるわけですが、この高成長が続くのかどうかが最大のポイントです。

2019年3月期

2019年3月期においては、期初予想では31.5%増収、10.9%営業増益を計画しています。

2Q決算を前に第2四半期の業績予想を上方修正しており、2Q段階では39.8%増収、45.9%営業増益となる見込みです。

ただし、下期には販管費を増加させる予定であり、通期計画は据え置きとしています。

通期計画据え置きながら、翌日の株価は4%上げており、評価される内容であったようです。しかしながら、通期が据え置きであるならばPER100倍超を正当化するのは困難です。

好財務

2015年の上場以来、無借金経営が継続しており、財務の拡大がハイペースで続いています。

2018年3月期にはM&Aにキャッシュ15億円を投じたものの、未だにキャッシュ17億円を保有し、自己資本比率は70%となっています。

財務の拡大スピードがバケモノと評価されており、CF的にもお金がダダあまりになるとコメントされています。

財務。業績並みに財産の積み上がり方がヤバイスピード。3年で株主資本3倍とか言ってます。バケモノ。CF。営業CFが入るけど出ていく必要なものがないお金がダダあまりになるタイプ。

引用元:大河の一滴

総合評価

クラウドサービスでストック型収益を得ており、ファンダメンタルズ的には文句なしの優良グロース企業です。

2018年10月時点でPER117倍/PBR27倍となっています。30%以上の利益成長が数年は続くということを織り込んだような水準でしょうか。

株価は、2015年12月の上場からすぐに下値模索したものの、そこから3年近く右肩上がりを続けています。高成長企業とはいえPER100倍超を正当化するのは困難ですので、目をつぶって買うのか、いつ崩壊するとも分からないものには近づかないのかのどちらかになるかと思われます。

成長がバケモノであり、市場でももっとも質のいい素晴らしい企業だと評価されています。

見せている成長がバケモノとなりそうです。PER100近くはびっくりするほど高価ですが今の勢いが続くならそれでも高いとは言い難い、市場でももっとも質のいい素晴らしい企業だとは言えそうです。

引用元:大河の一滴

業績・財務からすると将来に大きな期待がもたれていると評価しつつも、現在の株価(PER100倍超)は割高であると指摘されています。

ラクスは非常にキャッシュリッチで財務基盤が安定しており、楽楽精算というクラウド型のサービスが成長している。それにより将来に大きな期待が持たれている。しかし、成長に対して現在の株価は割高である

引用元:鹿丸は今日

スポンサーリンク
オススメの記事
オススメの記事