ランドコンピュータは、 コンサルからシステム導入、保守管理まで行う独立系SI。金融系に強み。富士通が主顧客。
2015年IPOで東証1部昇格候補です。株主優待はクオカードです。
ランドコンピュータの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
金融系に強い独立系SIer
事業内容
ランドコンピュータは、システムインテグレーション(SI)、インフラソリューション、パッケージベースSI&サービスの3事業を展開しています。
システムインテグレーション(SI)
金融業(銀行・保険・証券・クレジットカード)、産業・流通業、公共分野、医療分野等の幅広い分野において、エンドユーザーやメーカー、大手SIerから開発を受託しています。
金融業と産業・流通業が主力となっています。

2018年3月期決算説明会資料
インフラソリューション
顧客のITシステム基板となるサーバ等ハードウェアの導入やネットワーク構築、データベース、アプリケーション基盤等のシステムインフラの構築・運用・保守を行っています。
パッケージベースSI&サービス
システム・パッケージベンダーとアライアンスを組み、顧客へソフトウェアパッケージ製品の導入支援・カスタマイズ・アドオン開発・保守・運用までを行い、トータルサービスを提供しています。
この事業を成長分野の柱としています。
「Salesforce」や「COMPANY」といったパッケージ導入やカスタマイズを大きく伸ばす方針であるとコメントされています。
会社としては、こうした既存のSIer、およびインフラ分野での伸びは殆どみておらず、既述の「Salesforce」やワークスAPの「COMPANY」といったパッケージの導入やカスタマイズを大きく伸ばす方針であり、所謂‘人月’に依存しないドメインへシフトを進めます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2015年 IPOで東証2部へ上場
ランドコンピュータは、2015年12月にIPOで東証2部へ上場しました。
公募価格1,760円に対して、初値3,580円(+103%)と、2倍を超えたスタートとなりました。
上場にあたっては、ネット銀行の受注が増えたことによる売上・利益増が寄与したものとされています。
ネット銀行の受注が増えているとのこと。
ネット銀行は専業でなくても、どこの銀行もネットで利用できるようになっていますし
サービスも日に日に拡大しているので今後も保守も含めて必要になりそうです。
引用元:Kabu Berry
しかしながら、マイナンバー特需によるところも大きく、上場後の減益を心配されています。実際に2017年3月期は減益に沈みました。
そうなると、来期マイナンバー特需がはぎ落ちて
上場即減益にならないか少し心配におもうのでした。
引用元:Kabu Berry
2017年3月期の減益については、みずほ銀行関連のプロジェクトの先延ばしが影響しているという見方もあります。
ランドコンピュータは今期の業績は、みずほ銀行のシステム更改の先延ばしで数字は悪くなっちゃいましたけど、いずれ、みずほ銀行がシステム更改に動くのは間違いないから、その時は株価も業績に伴って上がるわよね。
ウルフ銘柄として急騰
2017年2月の優待新設で株価が急騰した後、3月にはさらに、ウルフ銘柄として急騰します。
Twitter等で銘柄を煽っているウルフ村田氏が「ゆっくり上げていきますよ」とコメントし、ランドコンピュータの株価は急騰しました。
尚、急騰後は下落し、2016年10月と2017年4月でダブルボトムの様相となっています。
ランドコンピュータがウルフ銘柄にw
東証1部への昇格
優待新設で昇格狙い
2017年2月に優待新設が発表されましたが、東証1部昇格を狙ったものという見方が多いです。
権利確定日の約1ヶ月半前に訴求力が高いクオカードの株主優待を新設しました。株主数以外の東証一部昇格要件は充足しているので、東証一部昇格をダメ押ししている感があります。
引用元:The Goal
また、顧客が金融関係が多いことからも、東証1部という肩書に対してインセンティブがあるとも指摘されています。
上場市場をJQやマザーズではなく二部市場を選んできており、顧客も金融関係等も多いことから、上位市場へ鞍替するインセンティブが相応に存するもの
と推察されますので、そろそろその辺も気になってくる頃合ではあります。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
1部昇格
優待新設から1年強が過ぎた2018年5月に1部昇格となりました。
予想されていた昇格ではあったものの、翌日はストップ高となるほどの反応を見せました。
一方で、優待は1部昇格のためのものであり、1部昇格してしまった後は優待を継続してくれるか心配だと指摘されています。
こちらは2017年に優待が新設され、東証1部指定のためのものだろうな~と思っていたら今年5月に1部指定替えがありましたので、来年も優待を継続してくれるのかが心配なところです
引用元:とことこトコタンの株主優待ブログ
好財務
IPOで東証2部へ上場した際に約6億円を調達していますが、業種柄、資金需要がなく、そのままキャッシュとして保有している状況です。
そのため、無借金経営を続けており、2018年3月期においては自己資本比率66%と好財務です。
資金需要のない業種であり、財務的にも余裕があるため、株主還元強化が望まれるとコメントされています。
基本的にはさほど資金需要のない業種であり、財務的にも無借金状態が継続しているため、株主還元強化が望まれます。現状では‘配当性向30%以上’を基準として、通年18円配当が継続していますが(実際は35%程を還元)、40~50%基準への見直しや、自社株買いを期待したいところです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
中期経営計画
ランドコンピュータは、2021年3月期を最終年度とする4年間の中期経営計画を発表しています。
2021年3月期に、売上100億円(年率8%成長)、営業利益10億円(年率28%成長)と意欲的な計画となっています。
しかし、上場2年目から期初計画未達で減益となったことから、懐疑的な見方をされています。
ただ上場2年目から予算未達となった会社の画餅的中計なので、ひとまずは様子見です。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
株主優待はクオカード
株主優待は100株以上保有で、2,000円相当のクオカードが貰えます。
スタンダードなQUOスマイルのカードです。
2,000円分ありますので、今度コンビニスイーツをまとめて買ってこようと思います
引用元:とことこトコタンの株主優待ブログ
総合評価
2018年7月時点の総合評価
好財務・小型株ながら成長力がイマイチで、すでに東証1部に昇格してしまったことから、カタリストが少なくなってしまいました。
2018年7月時点でPER23.1倍/PBR2.37倍となっています。2桁成長を織り込む水準と思われます。
1部昇格で株価高騰も行って来いとなっています。中計の利益目標に届く気配がなく、上値を追うには力不足という印象です。
全体的に評価が低く、チャンスが来たら売却とコメントされています。
株価(1,500円)★★☆☆☆:復活してほしいです
配当金(1.2%)★★☆☆☆:物足りません
優待内容 ★★★☆☆:株価が下がり、利回り上昇
参考指標:PER 29.4倍、PBR 3.02倍
総合得点(15点満点):7点
※ データは2018年6月1日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
2017年8月時点の総合評価
無借金経営で東証1部昇格候補である点が良いですが、業績の安定性や中期経営計画の達成確度については疑問が残ります。
指標的な割安感もないため、当面は手出し無用と思われます。