SFPホールディングスは、居酒屋『磯丸水産』や『鳥良』が主力。クリエイト・レストランツHD傘下。
株主優待は自社店舗で使える優待券で、親会社のクリエイト・レストランツHDと併せて取得することが個人投資家に人気です。
SFPホールディングスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
クリエイト・レストランツHD傘下の居酒屋チェーン
2014年IPOで東証2部へ上場
SFPホールディングスは、2014年12月に東証2部へ上場しました。
公募価格1,940円に対して、初値1,620円(▲16.4%)と不調の出だしとなりました。
公募価格の設定が高すぎたということと、5銘柄同時上場という日柄が影響したとされています。
上場資金によって健全財務&出店加速
公募価格が高すぎた点は、逆に言えば、SFPホールディングスとしては大きな上場資金を得たということでもあります。
この資金を活用し、借入金を返済した上で、手元に100億円近い現金が残りました。
豊富な手元キャッシュを使って出店を加速し、成長を図っています。
新規上場で資金を手に入れたため、その金額を持って借入金をほぼ返済してしまったようです。
その上、手元には100億近い現金が残っているようです。(第一四半期の短信から判断)
これだけの現金があれば店舗拡大も順調に進めていくことが可能でしょう。
引用元:みやびの館@株式投資
2017年2月期においても無借金経営かつ自己資本比率75%以上と財務面は盤石です。
自己資本比率は7割台で、「現金等>有利子負債」と、財務面は盤石です。
出店先は未だに首都圏や大阪圏の一部に留まっており、出店余地は大きいと考えられています。豊富なキャッシュを使い、財務健全性を保ちながら、出店による成長を図っています。
出店先は首都圏や大阪圏など一部の地域限定なので、出店余地は多く、手元資金も豊富なので、これから本格的な出店となりそうです。
ブレーキがかかる既存店売上
上記の経緯により、海鮮居酒屋「磯丸水産」や手羽先唐揚げ「鳥良」の出店を進め、成長してきたSFPホールディングスですが、2017年2月期には既存店売上にブレーキ感があります。
出店は計画の41店に対して、40店とほぼ達成したものの、
既存店が開業反動減や天候不順・郊外店不調などの理由で、「鳥良」で
96.9%、「磯丸水産」で90.2%となり、大量出店ではカバー出来ませんでした。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
これを受けて、2018年2月期は、既存店の改装、タブレット導入による客単価アップにより、既存店のテコ入れを図る方針を打ち出しました。
また、新規出店は抑え気味となるものの、東京・大阪の一等立地への集中出店というSFPホールディングスの得意分野に絞るようです。
今期の出店数は前の期の半分の20店を予定しており、積極出店にブレーキがかかります。
出店エリアについても、郊外の「磯丸水産」の不調に懲りて、本来の当社
の選好エリアである東京・大阪の一等地出店に戻していく模様です。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
これに加えて、新記事業へのチャレンジとして、「餃子製造販売店 トラ五郎」という業態開発に注力するとしています。
今後の成長再加速に向けて重要なチャレンジとなりそうです。
「磯丸水産」で押さえた好立地物件で不採算なものは、「トラ五郎」や
「鳥良商店」等の客単価を抑えた業態に変更していく形です。特に「磯丸
水産」は基本個室はなく、長テーブル・丸椅子だったりしますので、業態
変更が容易で、内装投資コストが抑えられるのは大きなメリットです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
中期経営計画は下方修正
2018年2月期を、既存店のテコ入れ、新規事業へのチャレンジという1年に位置付けたため、成長鈍化は避けられない状況です。
中期経営計画も下方修正しており、成長期待の投資には待ったがかかっています。
今回下方ローリングしており、2年後の2019年2月期売上高
を500→410億円(▲90億円)、経常利益53.5→38億円(▲15.5億円)に減額
したほか、最終年度の2020年2月期の売上高も470億円、経常利益も47
億円までしゃがんでいます。マテリアルには「堅実な成長で300店超へ」
という文言もあり、もはや高成長フェーズにあるとはいえない状況です。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
株主優待は自社店舗で使える優待券
株主優待は、SFPホールディングス各店舗(磯丸水産、鳥良商店、餃子製造販売店トラ五郎など)で使える優待券が貰えます。
100株で4,000円相当、500株で10,000円相当、1,000株以上で20,000円相当となっています。
親会社のクリエイト・レストランツHDと併せて、個人投資家からは人気の優待となっています。
「磯丸水産」で利用
磯丸水産の海鮮こぼれ丼は、優待券1,000円分を使うにはピッタリです。
トップページの写真の左上に写っている、ボリュームたっぷりな「海鮮こぼれ丼」が1,030円だったので、優待券と30円を払ってお会計。
引用元:おっさんの節約&小遣い稼ぎの術
「きずなすし」で利用
優待投資家として有名な桐谷さんもおすすめの「きずなすし」で利用され、満足された方のブログです。
桐谷さんのご愛用の店として知られている「きずなすし」で、優待を使用してきましたが、磯丸水産よりもこっちの方が落ち着くし、ネタもいいし、十分満足しました。
クリエイト・レストランツHDの優待券と併用も可能
親会社であるクリエイト・レストランツHDの優待券と併用することもできます。
優待権利取り・優待送付も同じ時期であるため利用しやすくなっています。
ちなみに、ここの株主優待券は子会社であるSFPダイニングのお店でも使えます。『磯丸水産』などで利用するなら併用できるので7,000円分利用できることになります。
引用元:40歳からの逆転資産運用
SFPホールディングスの優待券は、クリエイト・レストランツHD全店では使えません。
利用者観点でも、発行者観点でも、クリエイト・レストランツHDと共通の優待券にしたほうが便利になると思います。
早くクリエイトレストランツのお店で使えるようにならないかな〜
引用元:しゃけのブログ
地方には店舗がなく、優待券は使えない
SFPホールディングスの店舗は東京圏・大阪圏に集中しており、地方の投資家は優待券を使えない状況です。この観点からも、クリエイト・レストランツHDと優待券が共通化されると良いですね。
磯丸水産以外の店舗のほとんどが都内にしかなく、磯丸水産も大阪で利用できるくらいなので、地方の人は保有メリットありませんね。そこが株価低迷の原因だろうか?
引用元:40歳からの逆転資産運用
総合評価
成長に一服感があり、割安感にも乏しいことから、まとまった投資には向かなそうです。
一方で、株主優待は個人投資家に非常に人気があり、財務も健全なことから、優待を目的として100株をホールドすることは全く問題ないと思います。
きびなごさんの2016年7月時点での評価は非常に高いです。財務安定度がAと最高評価です。
【 きびなごの格付け 】 B
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:B
・財務安定度:A
・配当利回り:B
・割安度:C
財務面の優秀さや、配当を維持せざるを得ない状況が評価されています。
IPO時に高値での公募に成功していますので、財務面ではかなり
余裕がある状況であり、今期も配当性向30%基準に則り、26円配の維持
を見込んでいます。親のクリレスの方が財務が悪く、海外進出やMAでお
金がいくらあっても足りない状況なので、キャッシュマシンとしての当社
が代わりに安定的な配当を吐き出していくものと推察されます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所