エスライン(9078)

エスラインは、岐阜県を地盤とする中堅の陸運業者。「スワロー便」という名称で宅配を行っている。

岐阜県が地盤ということで名証にて長らく割安放置されていましたが、創立70周年を迎えた2017年に東証2部に上場し、割安感は一定程度修正されました。今後の大きな成長期待もないため、配当優待株に分類します。

エスラインの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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名証にて割安放置

割安となる傾向の多い陸運業であるということに加えて、名証銘柄であるということで、長らく割安に放置されてきた歴史があります。

2014年時点ではバリュー株

最近では、名証や福証からの東証上場を狙うという手法もよく聞くようになりましたが、2014年当時はエスラインへの注目はほとんどなく、個人投資家ブログで取り上げられることもあまりありませんでした。

ということで、PBRやPERで考えると割安に放置されており、この頃であればバリュー株という分類になっていたと思います。

現在の株価は205円ですが、BPSが738.73円、予想EPSは前述の要因もあり46.07円に達していますのでPBR0.28倍、PER4.45倍とかなり割安な水準になります。EPSは本業ベースに引き直した場合には28円程度なので実質のPERは7.3倍程度となりますが、それからしてもPBR・PERで見ても割安な銘柄になります。

引用元:reformer21の散歩道

買われなかった理由

割安に放置されて買われなかった理由についても見ておきます。

reformer21さんのブログに要因があげられていますが、今でも名証・福証の銘柄には当てはまる理由ではないかと思います。2匹目、3匹目のどじょうは今後も出てくるでしょう。

(1)名証2部上場銘柄だから(2)出来高が少なく換金リスクがある(3)今後の利益の増大の予測が難しい・・・など複数の要因があると思います。

引用元:reformer21の散歩道

創立70周年に向けて動き出す

そんなエスラインでしたが、創立70周年となる2017年に向けて動き出します。

2016年 優待新設(クオカード)

2016年3月に優待新設を発表します。クオカード1000円分ということで、当時の株価830円程度から考えると1%超の優待利回りでした。

成長性については疑問だが、業績は好調。利回りだけであればもっといい銘柄は他にあるため、さして魅力は感じない。

引用元:licの投資研究日記

これを受けて東証を目指すことを予想される方もいました。名証時代はやはり出来高がなさすぎるのがネックのようです。

エスラインが株主優待新設ですかぁ。
私は陸運業界で働いているので良く知ってる会社です。
東証を目指しているのかもしれませんが今日の出来高を見ている限りはちょっと触れないですね。。

引用元:1億円貯めて会社をスパッと辞めるブログ

2017年 東証2部上場

そして優待新設から1年後、2017年3月に東証2部への上場が発表されました。創立70周年である2017年を狙っていたのでしょうね。

これを受けて株価も上昇し、1000円を突破しました。

総合評価

優待新設と東証上場によって株価は上昇しました。そのため優待利回りは1%を切り、PBR/PER指標でも割安感はある程度解消されたと言えると思います。(とはいえ、陸運業全体として比較的割安に放置されている傾向にあり、エスラインも例外ではありません。)

ということで、ここから新規で買っていく理由は乏しいでしょう。名証時代からのホルダーは継続保有で放置といったところでしょうか。

さてエスラインの属する陸運セクターは「万年不人気」であり、他にも魅力的な水準の優待バリュー株が多いんですね。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

エスラインは特別に輝いているという訳はないですが、絶対値で見たらやっぱり安いと思います。これからも楽しくホールドして応援していく予定です。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

また、景気変動の影響を受けてしまうことには常に注意が必要だと思います。これについては陸運業全体が割安に放置される傾向がある理由でもあります。

リーマンショック前後には原油高もあって赤字に陥るなど、業績は景気変動の影響を受けやすい側面もある。

引用元:株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ

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