ソマールは、 製紙、電子、自動車、情報関連業界向け機能性化学材料が主体。自社製品の強化も継続して展開。
株主優待はありません。
ソマールの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
商社機能とメーカー機能を併せ持つ
事業内容
ソマールは、スマートフォン、光学機器、自動車等の部品向けの高機能材料の製造・販売を主力としています。その他、売上・利益の比率は小さいながら、製紙業界向けの環境材料事業、食品材料事業も行っています。
卸売業に分類されていますが、商社機能とメーカー機能を併せ持っており、国内外有力メーカーの優れた技術商品に加えて、独自の技術で開発・改良した自社製品も提供しています。

http://www.somar.co.jp/corporate/outline.html
5期連続の最終赤字からの無配転落
5期連続で最終赤字
ソマールは、2011年3月期に最終赤字に転落し、2012年3月期~2015年3月期までは営業赤字に陥っています。
もともと利益率の低いビジネスであるため、原材料価格の高騰や円安等に大きく影響を受けます。
それにしても、厳しいビジネスだな~って見て取れますよね。
エコノミクスとか分析好きなアナリストさんであれば、この利益率の低さは「原材料価格高騰によりどれだけヤバくなるか~」みたいなレポートのターゲットにされますよ~。
引用元:元スーパー投資顧問出身アナリスト 企業分析まとめ 日本株投資で勝つ
無配転落
2011年3月期~2014年3月期までは最終赤字ながらもタコ足配当を行っていました。
しかしながら、大規模な特別損失を計上した2015年3月期にはさすがに無配に転落しています。
創業者一族が経営する「宗屋」という会社が17.1%を保有する大株主ですが、ソマールの銀座本社ビルは「宗屋」から賃貸しており、相応の賃貸料を支払っているため、配当として払う必要はないとコメントされています。(創業者一族には、配当でなくても、賃貸料の名目でお金を流せるということです。)
さらに、銀座のビルは宗屋のもので、ソマールは相応の賃貸料を宗屋に支払っている。
要するに大株主にも配当を支払う必要ないってことなんだな、と理解しました。
業績回復
2018年3月期については大幅な上方修正を発表しての増収増益での着地となり、業績回復を印象づけました。
翌2019年3月期については、増収減益の業績予想ながら、1Qでは大幅な増益着地となっており、業績続伸が期待されています。
財務は安定的
2015年3月期までの連続最終赤字で財務は相応に傷ついたものの、2016年3月期以降は好業績でFCFを創出し、財務を回復させています。
2018年3月期においては、キャッシュ46億円に対して借り入れ期35億円と実質無借金経営となっており、自己資本比率は59%と安定的な状態です。
総合評価
利益率が低く、営業利益段階からブレが大きいもんお、2018年3月期は業績回復が鮮明です。
2018年8月時点でPER8.67倍/PBR0.47倍となっています。PBR的には割安感のある水準です。
株価は2017年中頃から2倍まで高騰し、2018年1月を天井に下落していました。1Q決算で好調が確認されると反発しています。利益のブレが大きいこともあって株価も一喜一憂という展開です。
2014年時点では赤字ながらタコ足配当を行っており、投資判断は「却下」であるとコメントされています。
確かに配当や自社株買いは株価の下値を限定させる手段としての資本政策です。
でも流石にメインのビジネスが赤字ですと・・・。たこ足配当ですからね。