東京センチュリーは、合併で誕生したみずほ(旧第一勧銀)系リース大手。伊藤忠商事などが母体。海外強化に意欲的。
株主優待はクオカード等です。2年以上の継続保有で長期優遇があります。
2018年3月期で、15期以上の連続増配、10期連続最高益を達成しており、安定成長銘柄に分類します。
東京センチュリーの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
スペシャルティ事業分野で成長路線
事業内容
東京センチュリーはセンチュリーリーシングと東京リースが合併して誕生した大手リース会社です。母体は伊藤忠商事やみずほ銀行です。
事業分野は4つ定義しており、国内リース事業、スペシャルティ事業、国内オート事業、国際事業となっています。
ここ数年の傾向としては、国内リース事業が右肩下がりとなっているのに対して、スペシャルティ事業が急伸し、国内オート事業および国際事業も右肩上がりとなっています。
注目はスペシャルティ事業であり、これは、船舶・航空機・環境エネルギー・不動産等を対象に高度な専門スキルを駆使した金融サービスを提供していると説明されており、実際に業績も伸びていることから他社優位性を持っている分野と思われます。
ひふみ投信の組み入れ
2017年には、中小型株投資で有名となったひふみ投信が、東京センチュリーを組み入れました。
年率2桁成長しているのに対して、リース会社ということでPERは10倍という評価に留まっており、利益成長×割安訂正が起こるという思いのようです。
年率10%~15%で成長しているので十分な成長企業になっている。PER10倍となっている成長企業のPERではない、これはリース会社はつまらない会社だという値のままになっている。10年後2。5倍から3倍になると考えている。PERが倍の20になると株価は6倍になる。
引用元:勝たない投資
リーマンショックからの復活
リーマンショック後に底値となり、世界的な金利低下環境下で業績を伸ばし、株価はついに2018年時点で15倍まで上がりました。
2008年10月28日には480円の安値を付けていますので、この時に買われた方が今も持っていれば15倍です。
引用元:Value Investment since 2004
中期経営計画
東京センチュリーは、2019年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2019年3月期において、経常利益800億円以上(年率+6%成長以上)を目標値としています。
2018年3月期は790億円まで伸ばしてきており、2019年3月期は830億円を計画していることから、本中計は達成されるものと思われます。
順調に利益成長・配当成長を達成しており、2019年3月期も鉄板と思われることから、次期中期経営計画に注目が移ります。
株主優待はクオカード等
株主優待は保有株式数に応じてクオカードがもらえる他、一律100株以上でニッポンレンタカーサービスの利用割引券(3,000円相当)ももらえます。
クオカード優待については以下の通りです。
- 2年未満
- 100株以上 2,000円相当
- 1,000株以上 4,000円相当
- 3,000株以上 6,000円相当
- 2年以上
- 1,000株以上 6,000円相当
- 3,000株以上 8,000円相当
2年以上で長期優遇制度がありますが、100株には適用されません。
クオカード優待という位置付けであり、レンタカー割引券についてはおまけであるとする個人投資家が多いようです。
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総合評価
リース会社は、会社規模が大きく、事業内容も専門的であるため、個人投資家が理解出来る範疇を超えています。しかしながら結果としての業績だけ見ればリース会社はどこも安定的であり、配当と優待目的にホールドするには悪くないと思われます。
2018年5月時点でPER15.2倍/PBR2.7倍と、リース会社の中では成長率が高いこととひふみ投信組入影響により、評価も高めになっている印象です。
評価の高い東京センチュリーを買うのか、あえて評価されていない他のリース会社を買うのかは各個人投資家の好みの問題になりそうです。
個人的には、複数のリース会社を100株ずつ購入して配当・優待を楽しむのが良いのではないかと思います。
魅力的な優待バリュー株が多いリース業界においては、突出しているわけではないが、割高というわけでもなく、優待を目的にホールドするのには心配がないと評価されています。
魅力的な優待バリュー株が多いリース関連の中では突出して魅力的と言うほどではないですが、かといって特に割高と言うわけでもなく、優待を楽しみにゆったりとホールドしていくのには特に心配はない水準であると考えています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
リース業界は見た目が悪く、PER評価も低めになる傾向があると指摘されています。しかしながら業績は堅く、東京センチュリーについても悪くないと評価されています。
リースは見た目自己資本比率低めだし営業CFがマイナス連打したりして危なさそうに見えるけど堅い業績のものが多めな印象。ここもそう。見た目の悪さはあまり気にしなくていいかも。もっともあまり評価が高くなるは期待しがたいかも。PERとかは相当低めに見ておいた方が。
引用元:大河の一滴