東京都競馬は、 大井競馬場の大家。歩合家賃と在宅投票システムが主力。賃貸倉庫や『東京サマーランド』も。
株主優待は「大井競馬場」優待証や「東京サマーランド」株主招待券等です。
東京都競馬の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
馬券のネット販売システムSPAT4で絶好調
事業内容
東京都競馬は、大井競馬場等の公営競技事業を主力とし、遊園地事業、倉庫賃貸事業、サービス事業を行っています。
主力の公営競技事業が順調に業績を拡大しており、倉庫賃貸事業とサービス事業についても安定収益を確保しています。遊園地事業については赤字拡大の厳しい展開となっています。

2017年12月期決算説明資料より抜粋
公営競技事業
大井競馬場と伊勢崎オートレース場の施設賃貸を行っています。
賃貸収入は馬券の売れ行きによる歩合であるため、馬券が売れると売上・利益が上がります。
特に売上を伸ばしているのがSPAT4(スパットフォー)と呼ばれる全ての地方競馬の馬券がインターネットで購入できるシステムによる馬券購入の歩合賃料です。
地方競馬の年間馬券売上の30%がSPAT4となっており、東京都競馬の公営競技事業に占める売上比率も66%にまで上昇しています。
SPAT4による増収が公営競技事業の売上・利益を伸ばし、ひいては全社的な売上・利益も伸ばす結果となっています。
遊園地事業
東京サマーランドを運営しています。実際の運営については関連会社の株式会社東京サマーランドへ委託しています。
東京サマーランドは、東京都あきる野市にある遊園地とプールを備えた施設です。
このセグメントは赤字事業となっており、足を引っ張っていると指摘されています。
競馬場だけでなくサマーランド(遊園地)の運営や貸倉庫等、実は幅広い展開をしていまして、サマーランドが足を引っ張っている感が強いです。
引用元:配当金だけで生活できるその日まで
倉庫賃貸事業
物流倉庫の賃貸を行っています。
勝島倉庫、勝島鮫洲橋地区倉庫、平和島地区倉庫を保有しており、さらに習志野新倉庫を建設中で2018年末にはが竣工となる見込みです。
サービス事業
大井競馬場内の各種サービス業務や、ショッピングモール「ウィラ大井」、オフィスビル「ウィラ大森」の管理運営を行っています。
東京サマーランド事件
2016年8月に東京サマーランドで女性9人が刃物のようなもので切りつけられる事件が起こりました。少年グループによる犯行とも言われていますが、犯人が逮捕されたかどうかは報道されていません。
事件後は5日間閉園となり、売上5%減の影響があったそうです。
サマーランドはあの事件で5日休んで5%減(そんなもんなんだ)
警備員と防犯カメラの増設、手荷物検査、金属探知機の設置で対策。
引用元:芹澤ひつじのブログ
財務は安定的
事業の性質上、B/Sは固定資産が大部分を占めます。
2017年12月期において自己資本比率は70%と財務は安定的です。
中期経営計画
東京都競馬は、2021年12月期を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年12月期において、売上高230億円(年率+3%成長)、営業利益60億円(年率+3%成長)を目標値としています。
初年度となる2017年12月期には、公営競技事業の好調により早々と営業利益60億円を達成してしまいました。
2018年12月期は新倉庫の竣工などの設備投資負担による減益を見込んでいますが、公営競技事業を慎重に見ており、増益に転じる可能性もあります。早々に達成してしまった中計の上方修正が待たれます。
株主優待は「大井競馬場」優待証や「東京サマーランド」株主招待券等
株主優待は保有株式数に応じて「大井競馬場」優待証や「東京サマーランド」株主招待券等がもらえます。
- 「大井競馬場」優待証
- 10株以上 1枚
- 100株以上 1枚
- 500株以上 2枚
- 1,000株以上 3枚
- 5,000株以上 5枚
- 10,000株以上 7枚
- 「大井競馬場」株主優待席証
- 5,000株以上 1枚
- 10,000株以上 2枚
- 「東京サマーランド」株主招待券
- 100株以上 2枚
- 500株以上 4枚
- 1,000株以上 6枚
- 5,000株以上 10枚
- 10,000株以上 12枚
- 「東京サマーランド」春秋ファミリー招待券(※7~8月は利用不可)
- 100株以上 8枚
- 500株以上 16枚
- 1,000株以上 24枚
- 5,000株以上 40枚
- 10,000株以上 48枚
100株保有で得られる優待を自分で使用すれば利回りは8%程度になります。ヤフオクでの販売価格はもっと下がってしまうので、販売価格で利回りを考えると1%強といったところです。
100株保有時に、8.38%と高利回りになります。
自分で使うことを考えると、かなり高い利回りになりますね。
※ヤフオクでは、5,000円程度で株主優待1冊が売買されています。
優待でもらった株主招待券を使ってサマーランドへ行った様子をレポートされています。実際に使おうか迷っている人には必見です。
東京都競馬の優待でフリーパスが貰えるサマーランドに行ってきました!
引用元:あんこの株.club
総合評価
競馬システムの独占性で収益力があり、倉庫事業やサービス事業も堅調で、業績には安定感があります。
2018年7月時点でPER38.0倍/PBR2.15倍となっています。業績好調を好感して高い評価となっています。
15年で2度跳ね返されている5,000円台へ向けて、3度目の挑戦となっています。業績の絶好調さもあって押し目買いが続きそうです。ただし、5,000円台を抜けるには材料不足・指標的割高感は否めません。
指標的には高めであると指摘しつつ、事業の独占性は評価されています。
高いと見るべきか。PERで40ほどPBRでも2.2ほどと絶対的に高め。過去の水準より高めですがROEの向上、見せてなかった成長も出てきてると一概に過去に水準に戻るは悲観的な見方かもしれないというか、常に高い評価と見るほうが妥当感。何かの間違いで評価が落ちるなら独占性もある事業してるし狙い目になるかもね。
引用元:大河の一滴