三重交通グループホールディングス(三重交通GHD)は、近鉄系。傘下にバスの三重交通と、不動産デベロッパーの三交不動産。東急ハンズFC併営。
株主優待は年2回(3月9月)でバス乗車券などです。
三重交通GHDの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
不動産業が主力のバス会社
事業内容
会社名の通り、交通を担うバス事業を基幹事業としています。また、新築分譲マンションやメガソーラー事業も行っており、昨今では、不動産業が売上・利益を上回っています。
その他、収益的には大きいものの利益は小さい(または赤字)の事業として、東急ハンズFC等の流通事業や、ホテル等のレジャー・サービス事業も行っています。
名証から東証へ
三重交通GHDは、長らく名証上場の銘柄でしたが、2015年3月に待望の東証1部上場となりました。
名証銘柄は割安放置されている傾向にあり、外国人投資家も手を出しません。そこから東証1部へ移動すれば株価上昇が見込まれ、これを狙って主力に据えていた個人投資家も多かったようです。
「総合的に考えて、ローリスク・ミドルリターンの非常に良い案件だな。」
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
財務は不動産業並
2017年3月期において、自己資本比率は25%と低めの状況です。
バス事業におけるバス車輌への投資や、不動産事業におけるメガソーラーへの投資など、大きな投資が必要となるため、一般的な不動産業と同じレベルの財務状況になっています。
中期経営計画
三重交通GHDは2019年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2019年3月期において、売上高1,170億円(年率+5%成長)、営業利益63億円(年率+15%成長)を目標としています。
3ヵ年の投資計画330億円の内、210億円を不動産事業・メガソーラーへの投資としており、不動産業への傾注がさらに進む見通しです。
1年目となる2017年3月期においては、売上高1,027億円(前年度比+6.6%)、営業利益56億円(前年度比+20.1%)と順調なスタートをきっており、中期経営計画の達成に期待がもてます。
株主優待はバス乗車券など
株主優待は年2回(3月9月)で保有株式数に応じてバス乗車券などが貰えます。
100株ではバス乗車券と「東急ハンズ」買物割引カードが目玉であり、1,000株以上になると非常にバラエティに富んだ優待となります。
- 100株以上
- 三重交通・名阪近鉄バス共通路線バス乗車券 2枚
- 「三交不動産」リフォーム工事優待割引券(見積価格3%割引) 1枚
- 「東急ハンズ」買物割引カード(5%割引)1枚
- 1,000株以上
- 三重交通・名阪近鉄バス共通路線バス乗車券 4枚
- 同共通優待割引券(車検基本料金20%割引、鈑金塗装工賃15%割引)2枚
- 「三重交通商事」ワックス洗車券1枚
- 「三交イン」宿泊料金割引優待券(平日1,000円割引、土日祝日2,000円割引)3枚
- 「アンク」買物券(500円)2枚
- 名阪関・名阪上野ドライブイン共通レストラン飲食料金優待券(20%割引)5枚
- 「鳥羽シーサイドホテル」宿泊料金優待券(基本料金30%割引)5枚
- 「御在所ロープウエイ」往復乗車券引換券2枚
- 「三重カンツリークラブ」ゴルフ練習場利用引換券5枚
- 「三交ドライビングスクール」入学金割引券(10,000円)1枚
- 三重交通・名阪近鉄旅行共通優待割引券(「三交パルック」・「三交バスハイク」・「カッコーツアー」旅行代金5%割引)2枚
- 同婚礼優待券(披露宴の飲食料金20%割引)2枚
- 同ウォーターボトル1本無料券1枚
- 「三重いすゞ自動車」共通割引券(法定点検基本料金50%割引または車検基本料金20%割引またはドライブレコーダーおよび取付工賃10%割引)1枚
- 同オイル交換工賃サービス券1枚
- 同片道リフト券4枚
- 同館内サービス券(リフレクスサロン3,000円割引または貸切家族風呂利用料金1,000円割引または海藻せっけん1個)
東急ハンズの買物割引カード
大元の東急不動産HDを500株(40万円程度)買っても得られる東急ハンズ買物割引カードですが、三重交通GHDであれば100株(5万円程度)で手に入れることができます。
ただし、注意点としては、三重交通GHDがFC展開している東急ハンズ(名古屋店、ANNEX店、桑名店)でのみ使うことができます。
普通に全国で使える東急ハンズの買物割引カード(5%割引)を手に入れようとすると、約38万円を出して3289東急不動産HDを500株買わないといけないので、名古屋圏限定とはいえ4万円台の投資でハンズの割引カードが手に入るということには一定の意義があるということでしょう。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
総合評価
2019年3月期の中期経営計画の達成を見込むと1株益は40円程度となり、2017年12月時点の株価480円からすれば、PER12倍となります。
不動産業として扱えば、PER12倍はフェアバリュー~高評価とも考えられますので、割安感は特になく、正当な評価を受けている印象です。
となれば、株主優待を目的としたホールドとなりますが、名古屋圏であれば恩恵も大きいですが、他に在住の方には特に魅力的とは思えません。
どれも普通の評価となっています。
株価(472円)★★★☆☆:ちょうど真ん中くらいです
配当金(1.69%)★★★☆☆:まあまあ
優待内容 ★★★☆☆:1,000株以上の保有だと内容充実
参考指標:PER 11.6倍、PBR 1.1倍
総合得点(15点満点):9点
※ データは2017年11月24日終値時のものです