ユーシンは、キーセットなど自動車電装品製造。仏ヴァレオのキーシステム事業買収、欧州車向け割合高い。
長期保有で配当・優待を貰い続ける個人投資家が多いです。株主優待はクオカードで長期優遇ありです。
ユーシンの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
ワンマン経営者からの脱却・刷新
自動車部品事業が柱
ユーシンは、自動車部品、産業機械、住宅機器の3事業を手掛けています。
主力は自動車部品事業で、キーシステムや電動ステアリングロック等の電装品メーカーとして知られています。
2012年には仏ヴァレオ社のキーシステム事業を買収し、欧州の自動車メーカーにも販路を広げました。
主力の自動車部門は北米を中心にキーセットの販売が伸びたほか、仏ヴァレオ社の収益改善が寄与して増収増益となりました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
批判殺到の高額役員報酬
ユーシンは事業そのものよりも、ワンマン経営者への高額役員報酬で注目を集めました。
特に、2014年11月期には最終損益が4億円の赤字だったにも関わらず、会長兼社長の田邊氏の役員報酬が14億円と前年比1.7倍となったことに批判が殺到しました。
役員報酬がこれほどの高額でなければ、最終赤字となることもなかった訳で、株主から会社の私物化と厳しく批判されました。
にも関わらず、役員報酬減額や一族役員の解任といった株主提案は反対多数で否決されました。
当社と言えば標題に記したとおり、社長をはじめとする役員の高額な報酬が何かと話題になるのですが、一昨年の総会で年間上限を30億円とした役員報酬総額は、結局11億円超が支払われました。
さすがに今回の株主総会でも問題となり、役員報酬総額を5億円、一族役員の解任といった議案が株主提案として上程されましたが、残念ながら反対多数で否決となってしまいました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
減損処理で最終赤字を計上
2016年11月期にて、仏ヴァレオ社のキーシステム事業の買収に関わるのれん代の一括減損損失を計上し、最終赤字に沈みました。
この責任を取る形で、会長兼社長であった田邊氏は引責辞任となりましたが、娘の田邊世都子氏は取締役に留まっており、田邊一族からの完全脱却を求める声も上がっています。
財務悪化が気がかり
上記のような高額役員報酬や、減損処理により財務悪化の傾向が続いています。
2016年11月期においては、自己資本比率14%まで悪化しています。
株主優待はクオカード
株主優待は100株以上保有するとクオカードが貰えます。
保有期間に応じて金額が変わる長期優遇となっています。
- 1年未満 1,000円相当
- 1年以上 2,000円相当
- 2年以上 3,000円相当 ※1,000株以上の場合
2年以上で3,000円相当になるかと思いきや、1,000株必要なのが残念です。
優待銘柄が少ない11月の優待ということも、個人投資家からの人気の一因となっています。
ユーシン(6985)から株主優待のクオカード1000円分が届きました。
11月の優待銘柄は少ないのでありがたいです。
引用元:カフェの投資日記
総合評価
財務悪化が懸念ですが、営業キャッシュフローはプラスが続いているため、過度の心配は不要に思えます。
長期優遇のある株主優待でクオカードが貰えることから、ホールドを続けている個人投資家は多いことがその証左と思われます。
ユーシンは財務状態がかなり悪いのがまあまあ気になります。気にはなりますが、ま、PF下位なのでそれを許容しています。このあたりのランクになると「そこそこ欠点があっても大体ほぼ許す。」ということです。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
長期優遇があり、優待利回りが高いことを評価されています。
株価(815円)★★★☆☆:レンジの間を行ったり来たり
配当金(1.23%)★★☆☆☆:少なめですね
優待内容 ★★★★☆:1年以上の保有がお得
参考指標:PER 6.0倍、PBR 1.1倍
総合得点(15点満点):9点
※ データは平成29年2月18日終値時のものです