ユニリタは、独立系ソフト開発会社。メインフレーム(基幹業務)からオープン系(分散処理)まで扱っています。
業績の伸びに期待するよりは、キャッシュリッチの好財務と配当優待に注目した個人投資家の投資が目立ちます。株主優待はJCBギフトカードです。
ユニリタの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
安定業績かつ好財務のソフト開発会社
業績について
安定業績
ソフトウェア開発ベンダーとして安定した業績をあげています。
・リーマンショック時にも楽々黒字を確保するなど、業績は安定感が高い。
PER等の指標的には割安感もありますが、業務内容の理解の難しさが一因かもしれません。業務内容がメインフレームやオープン系の開発と言われてもピンとこない人は多いと思います。
決算書の見た目は悪くなく、PER等の指標も魅力的には感じますが、
肝心の事業内容とか、具体的な成長ストーリーといったものが全然見えません。
引用元:ゆうゆー投資法(コメント欄)
ユニリタとしてもそこは理解しているのか、株主通信にはマンガの業務内容説明をつけているそうで、株主に理解を深めてもらおうとする姿勢は素晴らしいと思います。
ユニリタは自社開発のパッケージソフトウェアメーカーです。
様々なデータを網羅して、そのデータから必要な情報をピックアップする事を可能とするミドルウェアというソフトを開発する会社です。
今回の株主通信にあったわかりやすいマンガの業務内容説明はとても良かったです。
引用元:株主優待生活
今後の業績が拡大するかどうかは、開発するソフトウェアによると思われます。昨今キーワードとなっている、ビックデータ、IoT、AI関連を扱うのであれば大きなインパクトがありそうです。ただし、今のところ、そのような情報はありませんでした。
⑤業績の拡大余地
・【マーケット】ビックデータ、IoT、AI関連となるならマーケットは広い
引用元:みやびの館@株式投資
2017年3月期の収益は一時的な落ち込みか
安定的な増収増益を遂げてきたユニリタですが、2017年3月期は減収減益に沈みました。
営業体制などの要因もあるものの、クラウド型の継続課金モデルへのシフト(ビジネスモデルの転換)が一時的な落ち込みとなった大きな要因であると指摘されています。
営業体制の見直しの遅れと、自社製品販売を代理店を中心に実施したことによる技術支援サービスの付帯率の低下、そのほかにクラウド型商品の構成比増加により、売り切り型から継続課金型へのシフトにより、収益が一時的に落ち込みました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
同業アイネットと資本業務提携
上記のように2017年3月期の減収減益を受け、中期経営計画の達成も危ぶまれる中、同業他社のアイネットとの資本業務提携を発表しました。
顧客層が被っているものの、強みをもっている位置が異なるため、提携により両社がウィンウィンの関係になるか注目されます。
アイネットは顧客層も被るモロに同業ですが、クラウドやデータセンターに強みを持っているため、この手のミドルウェアに強みを持つ当社と提携した模様です。売上規模は同社が3倍あるものの、利益率や財務面は当社が圧倒しているので、中長期的にはもう一歩踏み込んだ展開もあるかもしれませんが、ひとまずは提携効果発現に注目されます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
無限を連結子会社化
2018年1月、SIer事業やパッケージソフトの企画・開発・販売を行う無限を連結子会社化すると発表しました。
これにより、2019年3月期の売上は20億円超が加算される一方で、のれん代5.3億円の償却が発生するとコメントされています。
全社で大幅増収となる要因は、本年2月にSIerである無限を6.3億円で買収したことが大きく、実績ベースで20億円超がトップラインからオンされます。(※本買収にともない、BSにのれん代が5.3億円計上され、償却が発生するので注意)
引用元:なちゅの市川綜合研究所
キャッシュリッチの好財務
業務内容がソフトウェア開発であるため、大きな設備投資が必要ではないので、キャッシュが積み上がる状態となっています。有利子負債はゼロで、自己資本比率は約80%です。
⑧キャッシュフロー
・【営業CF】安定的にプラスを維持
・【フリーCF】こちらも安定的にプラス。⑨継続的な投資・研究の必要性
・【投資】必要なし
・【研究】ソフトウエアの開発?が必要
→平均すると3億円強程度
引用元:みやびの館@株式投資
中期経営計画
ユニリタは、2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年3月期において、売上高110億円(年率+16%成長)、営業利益20億円(年率+14%成長)を目標値としています。
クラウド事業を飛躍的に伸ばす計画であり、研究開発費用として一挙に30億円を突っ込んでオーガニック成長を狙う計画であると指摘されています。
本中計期間でRD費用を一挙に30億円程突っ込む方針となっており、3年間の営業CFの殆ど全部を費やしてオーガニック成長を狙います。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
株主優待はJCBギフトカード
2015年度に優待を新設しました。内容はJCBギフトカードです。
- 100株以上 2,000円相当
- 500株以上 4,000円相当
クオカードと同様に、使用しやすいJCBギフトカードの優待は人気です。
商品券をいただけるんですよ!
ちょっとした手土産やお礼の品をデパートで購入する時、役に立ちますよね。
合計利回りも約4%と高く、持っていたい銘柄です。
引用元:bunooの株主優待を探すブログ
アンケートに回答すると抽選で粗品が貰えるそうです。
同封の返信用ハガキかWEBでアンケートに回答すると抽選で粗品が貰えます。
引用元:早期リタイアした元公務員の株主優待日記
総合評価
2018年6月時点の総合評価
利益は横ばい傾向であり、BPS増加に合わせて株価は緩やかな右肩上がりとなっている印象です。
2018年6月時点でPER15.6倍/PBR1.37倍となっています。概ねフェアバリューと思われますが、中計に掲げた利益成長が達成できるのであれば株価上昇も期待できるかと思われます。
2017年3月時点の総合評価
キャッシュリッチで増配が期待される銘柄です。
株主優待もJCBギフトカードと使えるものですので、配当・優待を目的としたホールドは問題ないと思います。
業績の大きな成長は見えませんが、アイネットとの提携がより進む場合には投資妙味が出てくるかもしれません。
無借金でキャッシュリッチであるため、減配の可能性が低く、増配が期待されます。
当社は145億円ほどの時価総額ながら、無借金かつ90億円もの現金を抱えるジャブジャブ財務ですので、業績の如何に拘わらず減配の可能性は低いと思われ、まずは前年に落としてしまった記念配水準の52円の復元を期待したいところです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所