バローホールディングス(バローHD)は、 中部地区で食品スーパー展開。ドラッグ、ホームセンター(HC)、スポーツクラブなど多角化。
株主優待は自社電子マネーギフトカードです。1年以上の継続保有で長期優遇があります。
2018年3月期で27期連続増収・8期連続増配ながら、利益面では減益の期もあります。
バローHDの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
中部地盤の勝ち組小売
事業内容
バローHDは中部地区を地盤として、食品スーパー「バロー」を主力に、ホームセンター「ホームセンターバロー」や、ドラッグストア「V-drug」等を運営しています。
2018年3月期において、食品スーパーを280店舗、ドラッグストア361店舗、ホームセンター36店舗を展開しており、内訳は以下の通りです。
- 食品スーパー:280店舗
- 岐阜:75
- 愛知:67
- 三重:10
- 静岡:40
- 富山:14
- 石川:14
- 福井:25
- 滋賀:14
- 長野:9
- その他:12
- ドラッグストア:361店舗
- 岐阜:128
- 愛知:138
- 静岡:12
- 富山:33
- 石川:17
- 福井:15
- その他:18
- ホームセンター:36店舗
- 岐阜:23
- 愛知:8
- 三重:4
- 静岡:1
連続増収
バローHDは2018年3月期で27期連続増収しており、長期的に売上を伸ばしています。
「業界勝ち組」「実力企業」といった評価がされています。
バローは、競争の激烈な中部圏でのいわゆる「業界勝ち組」であり、非常に総合戦闘力の高い会社です。私が有価証券報告書で確認した範囲では平成11年度から一度も赤字はなくかつ売上高も常に伸び続けています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
バローHDは、高い利益水準を持つ、実力企業というイメージです。
たしかに、直近は少し減速も、会社側も認識しており、今は、次の成長に向けた体質強化期間と位置付けているようです。
ここ数年は、食品スーパーが熾烈な競争になっており売上を微減させていますが、傘下のドラッグストアが売上を伸ばしており、全社でも増収を続けられています。
最近のバローは激しくなる一方のスーパー界の「仁義なき抗争」でやや守勢に回り始めており、スーパー既存店月次推移が伸び悩み、また店舗にも往年の活気が乏しくなってきています。ただ、それでも傘下のVドラッグが好調で、未だにマイルドながらも成長力を維持しているのは評価できると考えています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
財務は一定水準
ほぼ営業CF=投資CFとなっており、稼いだキャッシュを投資に回し続けています。
そのため財務は長年に渡って自己資本比率40%前後を保っており、非常に上手くコントロールされている印象です。
財務面は、自己資本比率4割台と、事業会社では一般的な水準です。
中期経営計画
バローHDは、2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年3月期において、売上高6,000億円(年率+10%成長)、営業利益185億円(年率+11%成長)を目標値としています。
高い目標値ですが、前回の中計も未達(特に利益面は大幅に未達)で終えており、割引いて考える必要がありそうです。
向こう3年間についても、累計730億円以上の営業CFを創出し、毎年230~240億円(3年累計で690~720億円)を新規出店・既存店改修に充てるとしており、稼いだキャッシュのほぼ全てを投資に回す見込みです。
株主優待は自社電子マネーギフトカード
2018年分から自社電子マネーギフトカードに変更
2018年3月分から優待が変更となりました。
保有株式数に応じて自社電子マネーギフトカードがもらえます。
- 1年未満
- 100株以上 1,000円相当
- 500株以上 1,500円相当
- 1,000株以上 3,000円相当
- 1年以上
- 100株以上 1,500円相当
- 500株以上 3,000円相当
- 1,000株以上 6,000円相当
2017年分までは自社商品
2017年分までの優待は、自社商品(PB商品)の詰め合わせでした。
2017年の優待品はこんなものでした。
引用元:ビスくんのフリースタイルライフ
親からの仕送りのようだとコメントされています。
1,000円相当で10点も入っているとは。さすが良心価格のPB商品を多数揃えるバローさん。そして感じた親からの仕送り感。
引用元:spkNote
総合評価
営業CFを投資へと回し、長年に渡って増収を続けており、業界の勝ち組と評価が高い企業です。その一方で、利益面は減益の期もあります。見栄え的には連続増収・増益とした方が良いです(し、そのように数字を作ることもできたはずです)が、名を捨てて実を取る方針である印象を受けます。
2018年5月時点でPER16.0倍/PBR1.28倍となっています。これまで通りの増収・営業CF増加を見込んだ株価水準と思われます。
ここ2年は減益のため株価はヨコヨコですが、増収・営業CF増加は続いており、問題はありません。増益に転じれば株価の上値追いも期待できます。
同業種で他に割安な銘柄はあるとしながらも、バローの規模の大きさと安定的な成長力を評価しています。
バローはその規模の大きさと安定的な成長力も加味すると、今の株価位置なら依然として一定の魅力があるものと感じています。これからもしっかりと業績推移を注視しながら、PF上位銘柄として楽しくホールドしていく予定です。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌