ウェルネットは、コンビニ等での決済代行大手。プリペイド型電子マネーや電子チケットサービスも主力分野に。
キャッシュリッチで高配当のため、配当優待株に分類します。株主優待はありません。
ウェルネットの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
業績不安も高配当を維持
事業内容
さまざまな決済サービスを提供しています。
主要サービスとして、コンビニ決済等のマルチペイメントサービス、売掛金回収の業務代行であるBillingサービス、長距離バスのチケット購入お裏っとフォームとなるバス盛くんなどを提供しています。
こちらのブログで完結にまとめられています。
非体面による現金決済システムの開発などを手掛ける。
引用元:「配当金を雪だるま式に増やす投資日記」Dividend Snowball Investing
好財務・高配当
2017年6月期において、決済・回収代行等の事業内容による預り金という性質も持っているものの、ネットキャッシュ188億円を保有しています。
財務的にはまだまだ余裕があり、(実態は無利子の預り金が多いものの)無借金で手許現金も100億円以上キープしている状況が続いています。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
自己資本比率は39%と一見すると低めに見えますが、これも預り金の影響があるためであり、事業の不安定さを示すものではないと考えられています。
財務はと見ると、自己資本比率が低いですね。これは「収納代行預り金」のせいっぽいですね。決済代行で預かったお金を返すべきお金として負債計上しているようです。これは事業上必要なものであって事業の不安定さを示すものではないと見て良さそうです。
よて好財務に分類される銘柄であり、その財務を活かして、業績不調の局面でも高配当を維持しています。
2018年6月期から業績予想を非開示に
前年度のレンジ予想を下限部分でクリア(?)したウェルネットですが、2018年6月期からは業績予想が非開示となりました。
進行期である2018年6月期通期予想については、期中に柔軟に積極投資へ舵を切っていくことを念頭に置き、レンジ形式の予想開示すら取りやめ、会社予想は今期より完全非開示となっています。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
注目が集まる2018年6月期1Q決算ですが、減収減益に沈みました。
成長に向けた投資期であるため、減益であることは仕方がないとしても、減収であることは心配になります。
遂に減収減益となった。 減益の度合いも大きいが、減収はちと辛い。
その理由は記載されていないが、これはインパクトが大きい。
不調の要因ははっきりしないものの、既存事業のマルチペイメントで客離れが起きているのではないかと指摘されています。
2018年1Qでは不調の要因がはっきりないものの、当社がこれまで提供してきたマルチペイメントは、加速度的に客離れしている可能性があります。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
中期経営計画
ウェルネットは2021年6月期を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画を発表しています。
配当性向を50%、配当最低額を50円としており、上記の好財務のなせるワザと言えます。
業績面については、経常利益目標50億円としており、2017年6月期の4倍に達する大きな目標となっています。
既存事業が曲がり角を迎えており、新事業へ舵を切るのが合理的な経営判断とも指摘されていますが、中期経営計画の達成については不透明であると言わざるを得ません。
GMOPGや(SBI)ベリトランスと並んで、かつては3大決済会社と並び称された当社が、数多の大手取引先企業とのリレーションが活きているうちに、新サービスの導入(や乗換)を図るのは、合理的な経営判断と捉えることも可能です。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
総合評価
業績不調の局面でありながら、好財務を活かして高配当を維持することを明言しており、それが株価の下支えとなっています。
一方で、現状では、中期経営計画の利益目標は過大と言わざるを得ず、上値を追う展開は想定しづらいと思われます。