ヤマトインターナショナル(8127)

ヤマトインターナショナルは、カジュアル中心の中堅アパレル。『クロコダイル』が主力。17年2月末で『エーグル』の契約終了。

株主優待は自社製品です。

ヤマトインターナショナルの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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構造改革を完了して成長戦略へ

事業内容

ヤマトインターナショナルは、シャツ製造業を祖業とする中堅アパレルです。

「クロコダイル」を主力として、スイッチモーション、シテラ等のブランドでカジュアルな商品を販売しています。

イオンやイトーヨーカドー、ユニー等のショッピングセンター内に出店しています。

業績不振から中期構造改革へ

ヤマトインターナショナルは、2012年8月期~2015年8月期まで4期連続で営業減益に陥りました。

減損処理とリストラ

2016年8月期には中期構造改革として、固定資産の減損処理と早期退職優遇制度の特別募集を行いました。

ヤマトインターナショナル 中期構造改革

中期構造改革 説明資料より抜粋

大阪本社の移転、大阪石切倉庫の賃貸化、東京本社の70%賃貸化、福岡営業所の閉鎖を行い、30億円の減損処理を行いました。それに伴い、不動産賃貸事業をスタートさせました。

また、早期退職優遇制度の特別募集については、3.8億円を計上し、人件費の圧縮を進めました。

上記により、2016年8月期は▲34億円もの最終赤字に沈みましたが、2017年8月期には一転して営業増益となる等、一定の効果が見られています。

ライセンシー事業の終了

多額のロイヤリティー支払いがネックとなっていた、ライセンシー事業については、2016年8月にOxfordを終了、2017年2月にAIGLEを終了させています。

これらの店舗分の売上が剥落するものの、利益率の悪かったライセンシー事業を終了し、商標を保有するライセンサー事業(クロコダイル、CITERA等)に経営資源を集中させています。

中期成長戦略へ

2017年8月期に「中期構造改革」を完了し、2018年8月期からは「中期成長戦略」へ進みます。

数年ぶりに店舗数を純増させる他、WEBマーケティングの強化や、ライセンサー事業の強化を行っていく計画です。

好財務

2016年8月期には巨額の最終赤字となったため、財務が縮小しましたが、固定資産の減損(圧縮)によるものであり、キャッシュアウトは伴っていません。

そのため、2017年8月期においても、97億円のキャッシュを保有し、借入金は12億円程度と実質無借金経営の状態にあります。自己資本比率についても74%となっており、好財務の状態です。

株主優待は自社製品

株主優待は保有株式数に応じて自社製品がもらえます。

  • 300株以上 1,000円相当
  • 500株以上 3,000円相当

2017年分の優待を写真つきで紹介されています。

300株の株主優待品(1,000円分)。内容は、クロコダイルのメンズソックス1足と今治タオルハンカチ1枚です。

引用元:仕事やめたい

2016年はメンズ・レディースそれぞれの靴下だったそうですが、2017年はレディースの靴下からハンドタオルに変わったとのことです。女性株主を軽視しているともとられかねません。

例年は靴下が2足(メンズ、レディース 各1足)+いろいろ という感じだったのですが、レディースの靴下がハンドタオルに変わったようです。レディースの靴下は自分で使えなかったので、個人的には問題ない変更ですが、女性株主にとってはどうなんでしょう。

引用元:超小型・割安・成長株投資家のブログ by すぎじゅん

優待改悪

2017年4月に優待の変更が発表されました。

それまで100株以上でもらえていた優待が、300株以上となりました。

これを受けて売却してしまった個人投資家もいらっしゃいます。

100株しか保有していない私は、毎年楽しみにしていたクロコダイルのくつ下をもらえないことに・・・

引用元:株とFXに興じつつ資格取得を目指す

100株以上→300株以上に改悪されたものの、500株以上の区分は変更なしであったことから、500株購入してみても良いかなとコメントされています。

ただ配当利回りは優待株の中では高い方であるということと、500株以上は改悪になっていないということを考えると、株価次第では500株購入してみても良いかなと思っています。

引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活

総合評価

「クロコダイル」主力の中堅アパレルです。業績不振から構造改革に挑み、2016年8月期に膿を出して業績を回復させてきています。

2018年8月時点でPER20.4倍/PBR0.63倍となっています。PER評価はかなり高めとなっており、もっと利益が出せると市場から評価されている印象です。

株価は2018年に入って急伸した後、反落しています。優待を目的とする個人投資家も多く、好財務を支えとした高い配当利回りからも、底堅く推移するものと思われます。

成長力は弱いものの、資産バリューかつ優待バリュー株であると評価されています。

ヤマトインターナショナルは成長力が弱く大きな値上がりを狙えるというタイプの銘柄ではありませんが、財務状態が良く低PBRで(資産バリュー)、かつ優待に力があり総合利回りも高い(優待バリュー)という一定の魅力があり、総合点が高くバランスの取れた欠点の少ない実力派の優待バリュー株であると評価しています。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

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