ツヴァイ(2417)

ツヴァイは、結婚相手紹介サービス大手。イオン系。コンピュータ適合性判断に特徴。自治体向け婚活支援も。

業績ジリ貧ながら好財務から切り崩してタコ足配当中。いつ減配になってもおかしくはなく、手が出しにくい銘柄だと思います。

ツヴァイの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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競争激化が進む婚活サービスの中でジリ貧に陥る

イオンブランドで婚活サービス大手

ツヴァイは婚活サービスを提供する企業の中でも大手の一角です。

婚活サービスは会員同士を結びつける必要がありますので、プラットフォームとしてネットワーク効果が期待できます。

そのため大手の一角を担うツヴァイは寡占市場に居るということになります。

基本的にシェアが大きい企業が有利な業界であり、ツヴァイは3~4社による寡占の中の1社です。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

2011年時点では、安定的に利益をあげている安定的な企業として見られていました。

業界全体からまったり感が流れる業界です。
「業界の風雲児」みたいな企業が現れない限り、安定的な利益が期待できます。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

ライバル企業が続々と上場

2011年頃までは上場企業としてはツヴァイの独壇場であった婚活市場に、ライバル企業が次々と上場を果たすことになります。

  • IBJ(2006年設立、2012年上場)
  • リンクバル(2011年設立、2015年上場)
  • パートナーエージェント(2004年設立、2015年上場)

これらに加えて、ネット企業も婚活サービスに乗り出し、一気に競合他社がひしめき合う業界となっていきました。

業績ジリ貧に陥る

そんな中でツヴァイは、会員数の減少、業績ジリ貧へと陥っていきます。

一方で、IBJ、リンクバル、パートナーエージェントは収益を伸ばしていきます。

4社の比較について2013年度~2015年度の3年についてまとめているブログがあります。そこでもツヴァイの一人負けとも言える状態が見て取れます。

ツヴァイは、広告宣伝費前経常利益率が23.4%→20.1%→15.5%と2期連続で悪化しています。
売上高が伸び悩む中、広告宣伝費を減らすことで利益を捻出しているのでしょう。
あまり良い状態ではありません。

引用元:紅の鹿の日記

本来は最大の強みであるイオン子会社であることも、ツヴァイ社長がコロコロ変わってしまうことで上手く活かしきれていない印象だという意見もあります。

当社はイオンの信用力を生かした自治体連携の婚活イベント(※ナイナイ
のお見合いイベントみたいなやつ)や地方のイオンモールへの出店を進め
たり、成婚後サポートとしてのウエディング関連事業にも触手を伸ばして
いますが、社長がよく変わるのでスピード感が出ていない印象です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

イオンからの積極介入がないと浮上が見込めない状況とも言われています。

婚約後の式場送客に留まらず、その後のライフスタイルに深入りした事業展開が求められており、親会社のイオンが相当積極的に当社経営に介入しない限り、浮上は一切見込めない状況に追い詰められている印象です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

ついに赤字転落

2018年2月期は減収減益となり、ついに赤字転落となりました。

翌2019年2月期にはV時回復で黒字化を計画していますが、新記入会増・退会減の計画を達成するための具体策不明の中で”気合い予算”とも指摘されています。

相変わらずの”気合い予算”となっていますが、度重なる業績未達で懲りたのか、例年よりは多少は保守予想になっています。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

鉄壁財務を誇るも、タコ足配当で現金吐き出し中

ツヴァイは、無借金経営で自己資本比率80%以上です。それに加えて、関係会社預け金と投資有価証券という現金同等物を豊富に保有していることから、鉄壁財務とみなされていました。

しかし、業績悪化により、2016年2月期からは、タコ足配当(一株益よりも一株当たり配当が大きい)となっています。

そのため現金をどんどん吐き出しています。

2017年2月期時点で、関係会社預け金は12億円、投資有価証券は10億円となり、未だ一定の余裕はあると思われますが、収益が上がらない現状では現金の減少に歯止めがかかりません。

配当の吐き出しによりBPSは毎期毎期削られているものの、無借金状態が続いています。現金もイオンのCMSとみられる12億円にくわえ、有価証券も10億円保有しているので、ジリ貧業績でもタコ足配当を継続出来る体力が残っています。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

株主優待は活動サポート費50%割引券

株主優待は、ツヴァイでの活動サポート費の50%割引券です。ヤフオクでは250円程度で売れるようですが、手間を考えるとイマイチですね。

しかし実際に使う人であれば、数万円もの割引きが実現できます。

入会金にも活動サポート費が含まれており、それだけで3万円の割引きになります。

13.5万円のうち、活動サポート日は60480円(税込)なので約3万円が浮きます。

引用元:コミュ障アラサーリーマン♂だけど、ツヴァイで2年かけて入籍できました

総合評価

業績はジリ貧で、回復の兆しは見えません。

現金を抱えているためPBRは1倍割れと割安感がありますが、業績の赤転やタコ足配当により、株主資本が削られていくことを織り込んでいるためと思われます。

株主優待も特に魅力的ではなく、個人投資家には人気がない銘柄となっています。

2018年5月時点でPER248倍/PBR0.78倍となっています。配当利回りが4%程度に達しており、配当利回り及びPBRに支えられる株価の動きとなりそうです。

好財務のもと、減配していないことが唯一の救いですが、今後も減配せずに業績回復を図っていくというポジティブなストーリーは見えません。

今期も配当予想は前期並みの30円を出してきており、この配当予想が”未定”にでもなったりしないうちは、減配はしてこないものと思われます(※願望込み)。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

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